【BTC】ハッシュレートの成長率とASICの性能向上率について (2018/7/29)

ビットコインのハッシュレートは堅調に上昇しています。

これに関して、 先日の定例放送で当サイトのライターであるヨーロピアン氏がある問題提起を行いました。それは、そもそもASICの性能自体が向上し続けているからハッシュレートが伸びるのは当然では?というものです。仮に全世界でマイニングに消費される電力が一定であったとしても、全てのマイナーが常に最新のASICに乗り換え続けた場合、ハッシュレートは上昇します。ASICの性能が向上すると、同じ電力消費で多くのハッシュパワーを生み出せるからです。

当サイトの読者なら理解されている方も多いと思うのですが、ビットコインのマイニングというのは既存のリソースを利用してフェアなお金を生産することに他なりません。一言で言い表すと、電気をお金に変換する作業です。

本記事ではASICの性能のヒストリカルデータを引用し、ハッシュレートの伸びとの比較を行います。


 

ビットコインのマイニング用ASICでシェア1位のBITMAIN社のデータを引用します。

https://en.bitcoin.it/wiki/List_of_Bitcoin_mining_ASICs#Bitmain_Technologies_Ltd.

2015年3Qに販売開始されたASICであるBM1385の概要がbitcointalk上に残っており、この中にBITMAINの過去製品との比較データが掲載されています。

https://bitcointalk.org/index.php?topic=1156770

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1TH(テラハッシュ)あたりにかかるワット数(W, 電力)のデータです。同じハッシュパワーを生み出すのに必要な電力は年々減少していることが分かります。2017年2月に販売されたAntMinerS9では14Th/s,1375Wで、数字にすると98W/Thとなります。

現在の最新機種であるAntMinerS9iのスペックは14Th/s, 1320Wで、94W/Thです。

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直近では電力消費の効率化の伸びが鈍化している様子が分かります。先日、日本のGMOが発売を開始したGMO MinerB2 は24Th/s, 1950Wで、数字にすると81W/Thです。2013年から毎年2倍のスピードで効率化していた電力消費はやはり鈍化していると言えるでしょう。

以下のデータは、上記のデータとビットコインのハッシュレートを用いて、仮に全世界のマイナーがAntMiner Sシリーズの最新機種を使っていた場合、全世界で使用される電力の合計がいくらになるかというグラフです。

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かなりアバウトな数字ですが、電力使用量は2017Q1から約10倍になっています。当時のビットコイン価格は1000ドル前後なので、やはり現在の価格帯(8000ドル)は割安水準にあると思われます。

結論としては、

  • ASICの性能向上のスピード以上にハッシュレートは上昇している
  • 世界でマイニングに利用されている電力量も上昇している
  • 電力使用量の上昇スピードが価格の上昇度を上回っている

以上になります。

この記事を書いた人: 田中😇

インディペンデントビットコイナー。 https://twitter.com/tanaka_bot_1

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